クリック率とは?
クリック率(CTR…Click Through Rate)とは、GoogleやYahoo!などの検索結果に表示された数(これをインプレッション数といいます)のうち、実際にクリックされた割合のことです。
どうやって求められるの?
クリック率の計算式は次の通りです。
つまり、Googleなどで検索してその結果の表示を眺めた人のうち、どのくらいの人が「サイト内を見たい」と感じてクリックしてくれたか、その割合がクリック率です。
例えば、検索結果に10回表示され、そのうち4回クリックされてページに飛んだとすると、クリック率は40%となります。
表示された回数に対してクリックされた回数が多いほど、クリック率は高くなります。
実際のクリック率はこんなに高くはありません。平均クリック率は業界ごとに異なりますが、1%とも5%ともいわれています。また、指名検索(ブランド名やショップ名での検索)ではその割合が高くなり、平均クリック率は10%程度です。
クリック率を確認する方法
自社サイトのクリック率はGoogleサーチコンソールで調べることができます。
- サマリー画面から右横の「レポートを開く」をクリック
- グラフ上の「平均CTR」にチェック→サイト全体のクリック率が分かります。
- 下段表の左から2番目「ページ」をクリック→各ページの表示回数、クリック数、CTRが分かります。
クリック率は、検索順位と密接な関係あり
ところで、あなたは何かを検索したとき、その結果をどのように見てクリックするサイトを決めますか?順位の上の方から順番に、タイトルや説明文を見つつクリックするページを決めるかと思います。
大抵の人が同じような気持ちで「クリックするサイト」を決めるので、検索結果が1位と10位では、クリック率に大きな差があります。下の表をご覧ください。
引用:Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid
2020年にドイツのSISTRIX社が発表した検索結果におけるクリック率のレポートです。以下のことが分かります。
【レポートより】
- Googleの検索結果1位の平均クリック率は28.5%
- 2位は15.7%、3位は11%
- 10位は2.5%
グラフを見るとわかるように、1位と10位のクリック率は実に11倍以上の差。SEOで順位を上げることは、クリック率をアップさせるためにも重要な施策だということが分かります。
クリック率はなぜ大事なの?
クリック率は、検索順位によって大きく差が出てしまうことは分かりました。そもそも、どうしてクリック率は大切なのでしょうか。
理由その1
自分のサイトへ着実に誘導するため
~上位表示されても、クリックされなければサイトを見てもらえません!~
いくら検索結果の上位に表示されても、実際のサイトの中身が表示されるわけではありません。当たり前ですが、クリックされて初めてサイトに来て内容を見てもらえます。
私たちにとって重要なのは「自分たちのサイトを見てもらうこと」。だからこそ、表示結果をただ“眺めて”もらうだけではなく、しっかりクリックしてもらい、“サイトの中身を見てもらう”ことを重視しなくてはならないわけです。
理由その2
クリック率がアップすれば、コンバージョン率のアップにつながるため
クリックしてサイトの中身を見てもらったら、その先の目標は、料資料請求や会員登録、購入などのアクション、つまりコンバージョンです。
クリック率が高くなれば、コンバージョンする率も上がっていきます。
検索順位が上がったのにクリック率が上がらない!その理由と対処法
SEOの施策をして、検索順位が上がってきた!なのになかなかクリックされない……こんなことはありませんか?このようなお悩みは多々聞かれます。
クリック率が上がらない理由、それはタイトルやディスクリプションにあるかも
なかなかクリックされない、サイトへの流入が図れない、そんな時はタイトルタグとディスクリプションタグをチェックしてみましょう。
あなたは普段、ずらっと並んだ検索結果をどうチェックしますか?タイトルやディスクリプションをざっと読みながら、クリックするサイトを決めますね。上位表示された(あなたの)タイトルやディスクリプションは、必ず読まれているはずです。
だからこそ、それを読んだユーザーに「あ、これは求めているサイトと違うな」と思われてしまえば、いくら上位に表示されていても残念ながらクリックには至りません。
クリックしたくなるタイトルやディスクリプションに変更しよう
タイトルタグやディスクリプションタグを見直すことがクリック率の上昇につながります。具体的に確認していきましょう。
タイトルのつけ方…キーワードを含みながらもユーザーの興味をひく内容に
タイトルは、検索エンジン(Google)が順位を決定するにあたって重要視している要素です。タイトルにはキーワードを含みつつ、ページ内に何が書かれているのかをキャッチ―に分かりやすくまとめることがポイントです。
また、ディスクリプションは直接順位決定には関わらないですが、タイトルと同様、ユーザーが検索結果画面を見ながら「どのサイトが、自分が求めているものと近いかな?」と確認するときに参考にしています。クリックするアシストができるような説明文章を入れましょう。
ディスクリプションについては、こちらのコラムでも詳しく紹介しています。参考にしてください。
≪フォスターコラム≫
「ディスクリプションはSEOに影響あり!?文字数と書き方解説」
ロングテールキーワードでクリック率をアップ
クリック率を上げるポイントとして、キーワードを複合語にする、いわゆる「ロングテールキーワード」が挙げられます。ロングテールキーワードとは何か、どうしてクリックされやすいのかを考えていきましょう。
ロングテールキーワードとは?
ロングテールキーワードとは、単一語ではなく複数の単語をかけ合わせたキーワード(複合キーワード)です。
単一語であるビッグキーワード(例えば「ビジネスバッグ」)は、たくさんの人に検索されるものの、その人たちがビジネスバッグの何を求めているのかはあいまいです。
その点、複合語は少しずつ検索意図が見えてきます。
例えば
- ビジネスバッグ メンズ
- ビジネスバッグ レディース
- ビジネスバッグ 自転車
- ビジネスバッグ 自転車 リュック
- ビジネスバッグ 色
- ビジネスバッグ 色 マナー
- ビジネスバッグ 送料無料
複合語を見てみると、
男性用のバッグを探しているのか、
自転車通勤に適したバッグを探しているのか、
どんな色ならマナー違反にならないのかを知りたいのか、
など、それぞれの検索意図(=何を知りたいのか、何を目的に検索しているのか)が分かってきます。複合語を入れて検索してくるユーザーは、よりピンポイントに何かを検索しているケースが多いということです。
「検索意図=知りたいこと」にしっかり答えている順に並んでいるのが検索結果ですから、検索結果のタイトルやディスクリプションが自分の知りたいこととマッチしやすく、クリック率が上がるという結果につながります。
ロングテールキーワードでのクリック率を上げよう!
ユーザーの検索意図が分かりやすいロングテールキーワード。だからこそ、私たちは「自分のサイトはどんな人に最も見てもらいたいのか」を逆算して考え、その人はどんなキーワードで検索してくるかを分析して設定してみましょう。
ユーザーの検索意図を明確に考えることが大切です。
まとめ
検索順位が上位ほどクリック率は高く、1位と10位の差は11倍以上です。一方、SEOで順位が上がったのになかなかクリックがされないというケースもあります。
そんな時は、タイトルタグやディスクリプションタグを見直して書き直してみましょう。リライトするときは以下のことをポイントにしましょう。
- 自分のサイトはどんな人に向いているか考える(ユーザーの検索意図をくみ取る)
- キーワードは1語(単一キーワード)ではなく、複合語(ロングテールキーワード)にする
SEOで検索上位をめざしながら、同時にクリック率も高まるようにチューニングをしていくことが大切です。また、ロングテールキーワードは、検索ボリュームが少なくても検索意図とサイト内の内容が合致していればクリックされてクリック率は高くなります。
まずは自社のサイト、自分の記事はどんな人に届けたいのかを考えることから始めてみましょう!